大学受験日本史 勉強法・おすすめ参考書
日本史の特徴と勉強法
暗記科目
日本史は世界史と同じく、覚えることが多いので計画的に進める必要があります。直前に詰め込むのはかなり厳しいです。
世界史ほどではありませんが暗記量がものをいうところはたぶんにありますので、できるだけ早いうちに一周してその後何週も繰り返して記憶を定着させ行く必要があります。
暗記科目のいいところは労力はかかりますが、その労力をかけた分そのまま点数につながるところです。
ただ丸暗記は良くないので、しっかりと全体の流れを意識して、だれがどこでどういう理由で何をしたのかを覚えましょう。
年号もちゃんと覚えておく必要があります。年号が分からないと解けない問題とか結構ありますので、ゴロでも何でもいいのでちゃんと覚えましょう。
点が取りやすい
大抵の問題は語句問題ですので、覚えていれば解ける問題がほとんどです。
現代文のようなよくわからない科目と比べれば非常にやりやすいです。現代文はどれだけ対策をしても安定して高得点を取るのはかなり難しいですから。
それと比べれば受験生にとっては日本史はとてもやりやすい科目です。ちゃんとやればちゃんと点数をとれる科目ですのでやりがいがあります。
差がつきにくい
才能もセンス何も必要がない科目ですので、差がつきにくいです、しっかりと対策している人はたいていの間ではほとんど差は出ませんので、逆に言えば落とせない科目です。
受験で差がつくのは基本的には、数学と英語です、文系の場合は特に英語が重要になりますので、科目ごとの時間配分はある程度決めておく必要があります。
基本的に時間配分は、
英語>日本史>国語
になると思います。
国立を受ける場合は数学も重要になってきますので、というか文系で数学と英語ができたらほとんどの大学に行けるはずです。
とにかく日本史は教科書レベルの問題は取りこぼししないようにする必要があります。
覚えればそれなりの点が取れるので、稼ぐ科目にしましょう。
私大は大変
私大は世界史同様、なかなか鬼畜問題が出てくることがあります。
まあここは大学によってかなり変わりますので、志望する大学の過去問を調べつくして、どういうところが問われるのかどのレベルまで覚える必要があるのかをなるべく早めに把握しておきましょう。
結構細かい教科書に載てないような問題もたくさん出てくる大学が多いので私大は大変です。
頑張って覚えるしかないんですけどね。
国立は記述の対策を
国立は大学にもよりますがそんなに細かい知識を求められるっことはない少ないです。
逆に記述の問題があるので、それ用の対策をしっかりとする必要があります。
ただ比較的に簡単というか労力は少なく済みます。
国立の難しさは科目の多さですので、一つ一つの問題はそんなに難解でない傾向があります。
漢字が大変
漢字をちゃんと覚えなくてはいけませんので、漢字が書けなくて点数を落とすということが多々あります。
インプットだけでなく定期的にちゃんと漢字が書けるのか試すためにもアウトプットをすることが必要ですし、自分でノートに書く作業はやるべきです。
漢字は慣れですので、ひたすら自分で書くしかありません。
文化史は覚えにくい
神社仏閣とか、絵画とか、もともとそういうものに興味を持ている人はいいですが、そうじゃない人にとって、文化史は鬼門です。
建築構造やナントカ像とか庭園とかなかなか覚えるのが大変です。
国内ですので、実際に旅行を兼ねて見に行くというのはアリだと思います。自分で見てみるとなぜか記憶に残るという現象がありますので、それを生かすといいです。
といっても大抵の人はそんな金銭的、時間的な余裕はないので、資料集を使いこなすしかないです。
写真をみて何かを充てる問題とかもありますから、資料集は何回もみて目に焼き付けておく必要があります。
馴染みやすい
世界史と違って、自分の国のことなので馴染みやすいというのはあると思います。
世界史の多くを占めるヨーロッパの歴史は日本人には地理的に遠いのであんまり興味が持てなかったり、他人事に感じることも出てきてしまうことがあります。
メソポタミアとかギリシアとかローマ史とか、違う世界の話くらいに感じてしまうこともあります。
その点、日本史は自分の国のことですのでやりやすく感じる人も多いです。
まあ縄文時代や弥生時代とか平安あたりまでは結局遠く昔の話って感じになっちゃいますけどね。
私は日清戦争あたりからなんとなくリアルに感じられるようになりました。
試験が終わったらだいたい忘れる
日本史の知識も大人になってからある程度は必要になることもあるので(たぶん)、まあやっておいて損はないと思います。
結局ほとんどの人は試験が終わったらすぐに忘れちゃうんですけどね。
だいたい受験のために頑張って覚えたことは使わないと半年で記憶の彼方へ飛んで行ってしまいます。
残念ながら大抵の人は大学以降に日本史の復習なんてする時間的な余裕はないのが現実です。
ただ日本史は試験的にはやりやすい科目であることは間違いないので、受験のためと割り切って頑張って覚えましょう。
学習ステップ
教科書レベルをおぼえる
まず教科書レベルの基本的な流れをなるべく早いうちに一周しましょう。
早ければ早い方がいいです。学校の進捗には合わせる必要はあんまりないです。
教科書より予備校が出版しているテキストの方が分かりやすいです。センターレベルなら教科書読まなくても9割取れてしまいますが、教科書も読んでおいた方がいいです。たぶん。
最初は政治や事件とかを中心にやっていくのがいいと思います。
文化史はあとでまとめてやる方が個人的にはいい気がします。まあそこは各々が自由に決めればいいです。
私大で日本史をつかう場合は一問一答などを早めに利用することをおすすめします。
国立で使う場合は学習の最初の段階から、事象に足してどういう意味合いがあってどういう風に書けばいいのかを意識しながら進めていきましょう。
文化史を覚える
文化史は資料集を見まくって気合で覚えましょう。
それなりに試験に出てくるので捨てたりしないように。
分量は多いですが夏終わったぐらいからぼちぼち覚え始めた方がいいです。
センターは過去問
センターは過去問をやっておけば十分です。
レベルも基本的ですので高得点を狙いましょう。
時期的には11月にはあるていど目標としている点数が取れるようになった方がいいです。
大学別の対策
志望大学の過去問はできるだけ早めにやり始めた方がいいです。
私大、国立でそれぞれすごく特徴があるので対策は必須です。
おすすめ参考書
詳説日本史B
詳説日本史B 改訂版 [日B309] 文部科学省検定済教科書 【81山川/日B309】
- 作者: 笹山晴生佐藤信 五味文彦
- 出版社/メーカー: 山川出版
- 発売日: 2017
- メディア: テキスト
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1番無難な教科書です。
学者が書いた本なので読みやすくはないです。
授業などでやらないとこれだけで理解するのは結構大変かもしれません。
日本史で記述の問題がある場合は真面目に読み込む必要があります。
いきなり理解できないのに無理やり教科書を読んでも意味がないので、まずはわかりやすい予備校が出している参考書でまず全体像を理解してから教科書を読みましょう。
自分に合ったレベルのテキストをやるのは非常に重要なことです。
日本史B一問一答
日本史B一問一答【完全版】2nd edition (東進ブックス 大学受験 高速マスター)
- 作者: 金谷俊一郎
- 出版社/メーカー: ナガセ
- 発売日: 2013/07/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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日本史のすべての参考書のなかで、受験対策としてはこの本が1番優れています。
レイアウトも素晴らしいですし(レイアウトはすごく大事)内容も網羅率もとても良くできています。
日本史の一問一答は山川より断然東進です。
ただかなり量があるのでそこだけ注意が必要です。私大を日本史で受ける場合はもってこいですが受ける試験の日本史の問題が基礎的なものしかでないのであれば無理してやる必要はありません。
あくまでも基本を押さえてからやる本です。
何週もしてやりこみましょう。実力大幅アップ間違いなしです。
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 近現代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)
- 作者: 金谷俊一郎
- 出版社/メーカー: ナガセ
- 発売日: 2015/03/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 原始・古代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)
- 作者: 金谷俊一郎
- 出版社/メーカー: ナガセ
- 発売日: 2015/03/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 中世・近世史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)
- 作者: 金谷俊一郎
- 出版社/メーカー: ナガセ
- 発売日: 2015/03/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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日本史を初めて学ぶ人や、授業を全く聞いてなかった人、学校のセンセイが何言ってるかわからない人にオススメです。
分量も網羅率もあんまり高くないので、短時間で何回か読み直すのがいいです。
大変分かりやすいですしすぐ読み終わるので初心者にオススメですし、挫折することはないと思います。
これでも読むのが難しい場合は予備校にいく必要があります。
日本史B講義の実況中継
石川晶康 日本史B講義の実況中継(1)原始~古代 (実況中継シリーズ)
- 作者: 石川晶康
- 出版社/メーカー: 語学春秋社
- 発売日: 2015/04/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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石川晶康 日本史B講義の実況中継(3)近世~近代 (実況中継シリーズ)
- 作者: 石川晶康
- 出版社/メーカー: 語学春秋社
- 発売日: 2015/11/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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石川晶康 日本史B講義の実況中継(2)中世~近世 (実況中継シリーズ)
- 作者: 石川晶康
- 出版社/メーカー: 語学春秋社
- 発売日: 2015/08/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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石川晶康 日本史B講義の実況中継(4)近現代 (実況中継シリーズ)
- 作者: 石川晶康
- 出版社/メーカー: 語学春秋社
- 発売日: 2015/12/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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有名な実況中継シリーズです。
個人的にはレイアウトだけが不満ですが内容は良くできています。まあレイアウトは慣れてしまえば何てことはないのですが。
結構詳しいところまでかかれているので私大受ける人にもおすすめできます。
読みやすいのですが分量は結構あるので全部読むにはそれなりに時間がかかります。
あんまり一気にやろうとすると挫折してしまうかもしれません。
意外と難しいので注意。
読み進めるのが難しく感じたら、金谷の日本史の方をお勧めします。
センター試験 日本史B点数が面白いほどとれる本
改訂第2版 センター試験 日本史Bの点数が面白いほどとれる本
- 作者: 重野陽二郎
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2015/09/15
- メディア: 単行本
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教科書の要約のような感じです。
基本的なことがしっかりとまとまっているので学習の初期には非常に有用です。
これでどんどん覚えていくのがいいと思います。
あくまでセンターレベルですので私大には不足です。
このシリーズは他のものも良くできています。
山川 詳説日本史図録
- 作者: 詳説日本史図録編集委員会
- 出版社/メーカー: 山川出版社
- 発売日: 2017/02/03
- メディア: 大型本
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資料集的なものです。
図解で大変分かりやくまとめられており、色んな知識が身に付きます。
普通のテキストばっかり読んでいると疲れてしまうので、そのときにこれを読むのがいいと思います。
建設物とか色々試験に出るのである程度は目を通しておいた方がいいです。
文化史についてはとにかく何度も見て印象に残していくしかないです。
図も試験に出てきますので、資料集をやらないというのは現実的じゃないです。
必ず何らかの資料集を手元に置いておきましょう。
詳説日本史研究
- 作者: 佐藤信,五味文彦,高埜利彦,鳥海靖
- 出版社/メーカー: 山川出版社
- 発売日: 2017/08/31
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
山川の教科書の詳しい版です。
分量がかなりあるので全部読むのはかなり大変です。
興味がある時代だけ読むのもいいと思います。
基本的には時間がある人向けですので無理してやる必要はないと思います。
文字が小さくて分厚いので、すごく読みずらいです。
もう少しレイアウトが良かったらもうちょっと読む人も増える気がするのですが・・・
実力をつける日本史100題
- 作者: Z会出版編集部
- 出版社/メーカー: Z会
- 発売日: 2013/03/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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難易度は結構高めです。
難関大学を受ける人はやっておくといいと思います。
実力はつきますのでしっかりとやりこみましょう。
特に私大を受ける人にオススメです。
逆にセンターでしか日本史使わないよっていう人には必要ないです。
自分が受ける試験の傾向をしっかりとつかんで、やるべきかやる必要がないのか見極めましょう。
日本史はちゃんとやればちゃんと点数がとれるので、なるべく早めに計画を立ててしっかりと学習を進めていきたいところです。
差がつく科目ではないので、まあみんなそれなりの点数をとるのですが、逆に言うと落とせない科目ですので、しっかりと対策する必要があります。
他の科目は以下を参考にしてください。